「万緑」という言葉を聞いて、皆さんはどんな景色を思い浮かべますか。私がこの言葉から連想するのは、子どもの頃の夏休みに見上げた青空と、眩しいほどに緑が茂る山々の風景です。
コゼットジョリから発表された2025年夏の新作マニキュアは、まさにそんな記憶を呼び起こしてくれる素敵なカラーコレクションでした。
フジロックという体験から生まれた色彩
特に興味深いのは、これらのマニキュアの色がフジロックフェスティバルでの体験から生まれているという点です。音楽フェスといえば多くの人が集まる賑やかなイベントですが、苗場の自然の中で開催されるフジロックは、都市部のライブハウスとは全く違った体験を提供してくれます。
私自身も数年前に友人と一緒に参加したことがありますが、確かに山の天気は変わりやすく、猛暑を覚悟していたのに意外と過ごしやすかったという記憶があります。朝の澄んだ空気、木々の間を抜ける風、そして夜空に打ち上がる花火。そうした瞬間の美しさをネイルカラーとして表現しようという発想は、とても日本的で詩的だと感じます。
季語から生まれるネーミングの美しさ
「りょくいんきよけく」「なつねせんが」といったネーミングも印象的です。これらは単なる商品名ではなく、俳句や短歌の世界で使われる季語をベースにしているんですね。「緑陰」は夏の木陰の涼しさを表し、「夏嶺」は青葉に覆われた山の姿を指します。
普段の生活でこうした言葉を使う機会はあまりありませんが、マニキュアの名前として聞くと、なんとも雅やかで特別な気持ちになります。ネイルをする時間が、ちょっとした文学的な体験にもなるなんて、素敵なアイデアだと思いませんか。
透明感のある夏色への憧れ
カラーの説明を読んでいると、どちらも透明感のあるグリーンということで、重たくない軽やかな仕上がりになりそうです。夏のファッションは軽やかな素材や明るい色が中心になるので、ネイルも同じように爽やかにまとめたいという気持ちは多くの人が持っているのではないでしょうか。
特に「りょくいんきよけく」の透明のホログラム入りというのは、光の角度によってきらきらと輝いて、まさに木漏れ日のような効果を演出してくれそうです。オフィスでの仕事中にふと手元を見た時に、そんな美しいマニキュアの輝きが目に入ったら、きっと気分も明るくなりますよね。
毎年進化するシリーズへの期待
「なえばのそら」シリーズがもう7代目になっているというのも驚きでした。毎年同じフェスティバルからインスピレーションを受けながらも、その年ごとの違いをネイルカラーで表現するという継続的な取り組みは、ブランドの世界観を深めていく良い方法だと思います。
同じ場所でも、その年の天候や自分の心境によって見える景色は変わるものです。2024年の夜空は「青黒くてふわふわとした」と表現されていますが、来年はまた違ったマニキュアが生まれるのでしょう。そうした変化を楽しみにしているファンの方も多いのではないでしょうか。
環境への配慮という現代的な価値観
成分の80％以上が植物由来というのも、現代の消費者にとって重要なポイントです。美しさを追求しながらも環境や体への影響を考えるという姿勢は、特に若い世代のネイル愛好家の方々に支持されているように感じます。
SDGsの17項目すべてを達成しているという取り組みも、企業としての責任を果たそうという意志の表れですね。マニキュアを選ぶ時に、その背景にある企業の姿勢まで考慮する人が増えている今の時代にはぴったりの取り組みだと思います。
季節を楽しむという日本の文化
結局のところ、このコレクションが魅力的なのは、季節の移ろいを大切にする日本の文化的な背景があるからかもしれません。春には桜、夏には緑陰、秋には紅葉、冬には雪景色。そうした自然の美しさをネイルアートの中に取り入れたいという気持ちは、多くの日本人が持っているものでしょう。
指先という小さな部分ですが、そこに季節感や自然の美しさを表現することで、毎日の生活がちょっと豊かになるような気がします。忙しい日常の中でも、マニキュアを塗った手元を見るたびに夏の爽やかさや自然の生命力を感じられるなんて、とても贅沢なことですよね。
特に最近は、セルフネイルを楽しむ人も増えていて、自宅でゆっくりとマニキュアを塗る時間そのものがリラックスタイムになっている方も多いようです。そんな特別な時間に、季語をモチーフにした美しい色を選ぶことで、より一層心豊かなひとときを過ごせそうです。
コゼットジョリの世界観に魅了される理由
このような季節限定のマニキュアは、その時期だけの特別感も魅力の一つです。数量限定ということなので、気になった方は早めにチェックしてみてくださいね。
夏が本格的に始まる前に、ネイルから季節を先取りしてみるのも素敵な楽しみ方かもしれません。コゼットジョリの世界観に触れることで、日常に小さな詩的な瞬間が生まれます。
